私がローマで独りで始めたわけ 

惨敗するも むしろ爽快なり

昨日は目覚ましをかけなかったのに
いつもの時間に目を覚ます


あーーーーー 疲れた



ボクシングの試合 12ラウンド闘った後のように
くたくたで 起き上がれない
頭も重く 枕にずっしり沈み込んでいる

脳みその容量が増えたわけではないだろうが


今朝は やけに私の 眉毛の上でその存在を主張している
たっぷり働いてやったぞ と言ってるのだろう


もう少し ダラダラしよう
こういう時 猫たちは 実に見事に空気を読む
普段は勝手気ままなくせに 大事な時は彼らはちゃーんと空気を読むのだ
誰一人 起き上がる気配もなく
家の中の静寂に 安らぐ


さて
昨日の試験は敗北で
私の友人も全員敗北で
私たちは 遅くまで大学に残って 敗杯をあげた


口答試験は 自分の順番になるまでは、皆
当該教室の中で 教室の前方で試験を受けている学生を見守りながら待機する
口答試験から帰って来る人来る人 うなだれていたり 悔しそうにしていたり


私たちはそれを見て怯えた
聡明な 彼がダメで 私がオッケーなわけがない
昨日の合格率は多分 いいところ10%
9割が落とされた


今回の試験は 歴史言語学 だと前に書いたけど
その中の比較言語学ってやつで

言語と言語を比べて どうしてこの言語のこの音が こっちの言語に入った時濁音に変わるかとか、、
この類の韻とこの類の韻の違いは何で、どうしてその違いが生まれたか とか


まあ、私のように個々の在り方を尊重しましょう なんて思ってる人間には
一個一個異なる言語なんだから
どうでもいいじゃあないか と思わざるを得ない事ばかり

そういうどうでもいいことを 1900年あたりから
長年 朝から晩まで研究した人々がいて
それが 莫大な数の法則になっていて
それを理解し記憶しおまけにその背景やら関連性を説明せよと言う


過去に この言語学に貢献した人々が
そのほとんどが ドイツ人、ロシア人、フランス人 スウェーデン人
天気が悪過ぎる国の国民に集中してるってのも 興味深く
他にやることがなかったとしか考えられないよね

と 私たちは 毒づく

人々の生活が それだけ豊かになったってことでしょね
飢えで苦しんでいたら
こんな事に時間と労力かける気には到底ならないでしょうから




私に教えてくれるために わざわざ これを勉強してくれた友人がいて
彼女に電話で 敗北をご報告

電話口で彼女の高い声が響く

あなたにはもう何度も言ってるけど
全然認識してないから もう一度言うけど
あなたにもらった教材 全部読んだけどね
イタリア人の私にとっても 相当 難しかったんだから
日本人で おまけにギリシャ語をやっていないあなたは
自分が いかに大変なことに挑戦してるか ってこと 少し理解した方がいいよ


と言われる

でもね
やらなきゃいけない事に 難しいも簡単もないのだ
あるのは やらなきゃいけないって事実だけ



今回の試験で私の担当になった教授のアシスタントの
さらに突っ込んだ質問に
私はこう答えざるを得なかった

わかりません

どうしても 字面で表面的に覚えるしかない部分があるのです
同情を買いたいわけではなく
比較言語学なんて 日本ではスペシャリストで、それに興味を持つ一握りの人しかやりませんから
日本語における語彙が完全に不足しているし
つまり日本語に訳し切れない
訳し切れたとしても、私の理解の範疇の語彙ではないので
日本語での方が複雑になる


ですから 最終的に イタリア語で理解するしかない
自然 当然 私の理解は ネーテイブのイタリア人のそれに比べて 浅くなる のです


彼女は苦笑いしてこう答えた

わかる、わかる
実は私 専門は 日本語
日本にはこう言う なにかの存在理由をいちいち説明する文化はないし
日本語はその言葉の性質上 この学問を当てはめきれない


そうですね
音があでも がでも
あはあとして がはがとして
何であ なのか?なんて いちいち考えこむ国民性は少なくとも一般的には実に稀有です
と私

そして
その彼女にに私はこう尋ねた

あのーー
日本語やってるのに
よりによって何で比較言語学なんて 世界に足を踏み込んだのです?


彼女は 日本語でも 古い時代の日本語専門なんだそうだ


今になって思えば
ここで もう少し食い下がっても良かったのかもしれなかったけれど
どうも 私は こと自分の事に関すると やけに諦めが速い


はい、わかりました
今期から 比較言語学の授業にも通うようにします
と 言って 立ち上がる


授業の後に教授に質問すればいいのよ と彼女
はい、もうお願いだから 自由にしてくれと 根をあげるくらい質問します と私


去り際に 彼女が 自分のメイルアドレスを書いて渡してくれた
わからないことがあったら 連絡していいから と言って、、


そんなこと言うと大変な事になりますよ
毎日私からのメイルを受け取る羽目になりますよ
もう勘弁してくれーーってなりますよ 笑


彼女は笑って どうぞ、どうぞ 全く問題ないわよと言った


こうして私の2回目のチャレンジは終わる


その事を友人に話すと
( 試験の間 友人たちは教室の外でたむろして待っていてくれる)
みんな目を丸くしてびっくりした

ジュンコ 教授のアシスタントが学生に メイルアドレス渡すなんて
異例のことだよ
そんなこと普通にしたら 学生たちがこぞって連絡してきて 生活できなくなる


君って不思議 そして お得だねえ と


たぶん
私は 酷く無防備だから なのだ
自分の前で 弁護もせず 知ったかぶりもせず 自分をまざまざと曝け出して来る人間には
人は 自然と手を貸したくなるのかもしれない


大学で 友人たちと 酒も飲まず コーヒーを飲むでもなく
ただただ おしゃべりを続ける 敗北杯
もう、 取りあえず、今日は 比較言語学の事ではなく
好きな事をおしゃべりできる
これが私たちの何よりのご馳走だ


気がついたら 外はすっかり暗くなっていて
雨もまた降り始めていた


私の帰路は長いし
皆で家路を急ぐ


家にたどり着き
車を止めるために 門を開けると
すでに真っ暗な 庭を
遠くから 豆電球が2つづつ 何組も走り寄って来る


スウィットに 不二子に
そして
あの野良猫まがいのグリまで 一生懸命走って来る


それを見て
微笑みが浮かび
そして その微笑みは 笑いに変わり
車の中で 一人で 大笑いした


b0150335_19455033.jpeg








[PR]



by cocomerita | 2018-02-20 20:02 | | Trackback | Comments(6)
トラックバックURL : https://cocomerita.exblog.jp/tb/28150432
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by hisako-baaba at 2018-02-20 21:50
junkoさんお疲れ様
厳しい勉強のようで・・・・想像もつかないけど。

ニャンコ達に癒してもらいながらたっぷりくつろいでくださいね。
Commented by cocomerita at 2018-02-21 07:48
Ciao hisako さん
頭脳労働は疲れます
今日は一日ひたすらダラダラしました
また明日から再開

Hisakoさんも語り 覚えるの大変そうだけど、よくやってらっしゃいますよね すごくわ、、
私もハッピーエンドが好きです
Commented by saheizi-inokori at 2018-02-21 09:42
残念でしたね。でもいい人や猫に囲まれて、こんどは絶対^^。
どうも孫娘の高校受験もだめだったかな、きょうが発表日なのに何も言ってこん。
Commented by cocomerita at 2018-02-21 18:29
Ciao saheiziさん
ありがとうございます
この教科は余りに困難だと知っていたので、今まで手もつけませんでした
でも、その教科、今では6〜7割は理解している
ですから後の作業はそんなに大変じゃあないと思うと、
手付かずでごちゃごちゃの押入れを頑張って整理した感覚で、なんとなく気持ち良かったりします
力一杯頑張った後は きっと勝っても負けても違う類ではあっても爽快感が味わえるのだと思っています

お孫ちゃん きっと大丈夫 💮
朗報は遅れてやってくるのです 笑
Commented by stanislowski at 2018-02-22 19:30
大好きなひと目掛けて走ってくる猫たちのために、また頑張ってください。
今日は猫の日よ♪たらふく食べさせて体をさすって(撫でて)あげてね。
うちの子は昨晩外泊。春だもの。
Commented by cocomerita at 2018-02-23 00:53
Ciao stanislowski さん
はいはい、また頑張ります
ヘトヘトだけどね、、苦笑
頭脳労働は肉体労働より 堪えますね
まあ、慣れてないってのもあるだろうが、、苦笑

あ、そうなんだ
猫の日ですか、
それでは、今日は猫缶を開けましょう
今日は冷たい雨が降っていて 外に出れずにみんな家の中でふてくされていますので、、 笑
撫でるのは、毎日毎時しょっちゅうです
これをやってると怪我や具合の悪いところも発見できるのと、いつも撫でられてる猫とそうじゃない猫では発病率が違うと思っているので、せっせとやっていますよ

お宅の猫ちゃんは 去勢してないのね
自然のままに 、、いいですね
私の最初の猫がそうでした。

名前
URL
画像認証
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。


ローマからいろいろ
by cocomerita
プロフィールを見る
画像一覧
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

フォロー中のブログ

素晴らしき哉映画人生
映画の心理プロファイル
掬ってみれば無数の刹那
ラテンなおばさん
非天然色東京画
とかのしゃしん
コバチャンのBLOG
松浦ひかり
あんつぁんの風の吹くまま
koz-mic hours
心の万華鏡  
about ・ぶん
のほほん日記
弁天スタジオ
(旧)とりあえず俺と踊ろう
梟通信~ホンの戯言
断想
記憶の表象
しのぶの里から
続・まりおの部屋
フォトパラダイス
八十代万歳!  (旧 七...
いいたいことは少しある
チェイル
札幌の空の下で徒然記まま...
流木民
now and then
春のよき日に
Life with Bi...
維摩と語る
make no bones
今日の色は。。。
東京ライフ
日だまりカフェ
隊長ブログ
Facciamo una...
「時間よ止まれ」
にっと&かふぇ
楽・遊・学・ビバ人生!!
+nao日記+
ゆる~い日々
luxe et beauté
イギリス ウェールズの自...
幸せごっこ
Happy Days♪
JAZZの普段着写眞館
quartet!
旅するように暮らしたい
海外出張-喜怒哀楽-
シボな毎日
easy-writer
黒い森の白いくまさん
MU PHOTO
La vie d'une...
チキとふたつのりんご
えんやこら母ちゃん
EL PAJARO
ほのぼの動物写真日記
To tomorrow ...
liliaの 瞬間湯沸かし記
あおぞらのゆくえ。。。
40 ans a Par...
Cook*Days~お料...
A dreamer me...
☆FREEDOM☆
Faites la ta...
江ノ島ノラびより。
焚き火小屋の備忘録
ヴェルサイユの花 ~Fl...
ローマより愛をこめて
かるぺ・でぃえむ
思いのままに。。    ...
ゆるりんのポレポレ日記
さかなのしっぽ、そしてはらわた
光と影をおいかけて
いいあんべぇブログ
Memories of You
カタルーニャの葡萄畑から
laboratorio ...
ピレネー山脈を超えたらそ...
カフェと畑と犬と猫
sobu 2
モンシェリー ~酵母さま...
続・八曜社
気がつけば50代
子供と一緒に育つ父
春のよき日に vol.2
夕暮れしっぽ
SPORTS 憲法 政治
オトナの社会科・中東から...
俺の心旅
父ちゃん坊やの普通の写真その2
マイおばちゃんの日記 2
発酵のち薄幸ー( ̄O ̄;)
Live & let live
明日をもっと楽しく!した...

最新のコメント

私もクラス会が苦手でして..
by sink_jpn at 07:16
Ciao 祥さん ロマ..
by cocomerita at 23:10
水村美苗さんと辻邦生さん..
by 祥 at 11:12
Takeoさん 続き ..
by cocomerita at 00:43
Ciao Takeoさん..
by cocomerita at 00:32
またまたお邪魔虫です。 ..
by Takeo at 18:04
Ciao yozakur..
by cocomerita at 15:30
Cocomerita 様..
by Yozakura at 11:57
Ciao けいさん そ..
by cocomerita at 05:25
同窓会70歳を最後に解散..
by けい at 09:37

Link (Excite 以外

最新のトラックバック

遠藤周作の最高傑作の完全..
from dezire_photo &..
日本が原発のトイレになる!
from 梟通信~ホンの戯言
ドイツ皇帝の最後の宮殿で..
from dezire_photo &..
安倍にも負けず夏の暑さに..
from 梟通信~ホンの戯言
新国立競技場と辺野古基地..
from 梟通信~ホンの戯言
安倍よ菅よ、翁長知事の問..
from 梟通信~ホンの戯言
原発が導入された内幕 有..
from 梟通信~ホンの戯言
日本でしか起きないタイプ..
from 掬ってみれば無数の刹那
どうもありがとう、そして..
from 掬ってみれば無数の刹那
雄勝の猫の旅
from ピレネー山脈を超えたらそこは・・

ライフログ

検索

タグ

ファン

ブログジャンル